忘れものの詩

 子供の頃、私はタミヤのラジコンを買ってもらえなくて、だだを捏ねている。
誠実についてそれを持っていたと、誰かが言っている。
でもね、と誠実さはあとから学ぶものでもあるのだよ、と、
みんな人差し指を、ちっちっちっと振る。
考え込むようなものでもない、と。
きみは良い人達に出会ってきたから、恐くてすぐにその関係を断とうとするけれど、
恐いのはよく分かる。
そんな良い人達に嫌われるのは恐い。
関係をやめるととても楽だ。
喫茶店で一人コーヒーを飲んで涼むのもいいだろう。
でも、少しだけ感じていることはないだろうか。
もし、その人が優しくて、きみが口にした気持ちを受け入れてくれた時、
言いようもない感覚が心のどこかに存在して、
それをきみは認めていることを。
みんな言う。
きみも見たり聞いたりした話。
大人になるにつれて、人は傷つけあっていること。
きみもそう生きていた。
でも、決して忘れてはいけない。優しさを忘れてはいけない。
そんな時の流れ、そんな瞬間がある。
きみはもうやっと分かっているね。
そんな人を傷付けたこと。
しかも、その人は女性だということ。
きみにしてはめったにない経験だ。

情熱はいつの間にか。心に備わっていて、それを蓄えて。
何が自分をそう変えたのか。変わって行く。
今や昔、見かけたり、見ている人たちの様に。
一人では多分無理だ。一人で歩いて行くのはもう多分無理だ。
変化が大きくて、無理だから、
その大きな人生の変化を共に歩む人を、
一度傷付けたその人を、
迎えて、静かに笑ってもらえるように、
いつまでもそうできたら、と。そうできたらいいのに、と思っている。

コメント

このブログの人気の投稿

こころの呼吸。

深夜のゲームセンター、昼間なら行けるか。

前向きにいきたいね。