宇和島、2023春
宇和島に行ってきた。
カメラにあなたを映していたら、子どもの声がした。
多分、兄妹だ。あなたたちの側で、川に舟を浮かべているのだろう。
兄妹はあなたたちを通り過ぎてゆき、素朴でやさしい声がする。
妹ははしゃいでいる。
何をしているの。
聞いてみたかった。
でも、兄妹は、ゆっくり穏やかに川を下ってゆく。
私はそのまま、桜、あなたたちの写真を撮る。
もう十分かな、そう思って私も川を下る。
先を見る。いねえ。どこまで行ったんだ。
途中で道を変えたのかな。
でも、あの感じは行けるところまで行きそうな感じだった。
実は、昼を美味しく宇和島で食べたあと、写真を撮るのにも満足して、宇和島を後にしたのだが、帰りの味噌蔵を過ぎていたみたいで、残念、と思い、さらに途中で高速に乗ってしまうか、と高速に乗ったらぼーっとしていて、松山で降りるのを過ぎて、今治まで行ってしまったよね。私は、そういう所がある。天然の域を越えた世界を私自身にあることを自覚している。
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