月夜にひろった氷、より。

 

「私のすきな人」

あなたはちょっと「砂場的」ですね
あなた、今、これを読んでくださっているあなたのことです
あなたにお目にかかれてケンキョな感謝の気持ちです
夏の日のひまわりや麦畑を好きなわたしが
心から認めているあなた
それはこの世のどんなことより重大なことです
認める、ということは。
わたしは本当に、砂場的なあなたが好きで好きでたまりません
こんなふうに人間に生まれてきたことがくやしいほどです
わたしやあなたが、こうじゃなかったら
わたしはすぐにあなたのところへ飛んでいって
もう、ふたりで、あの青いところへ(そうでなければ、違うところでもいいのですが)行ってしまうのに
そうして、何でも、できるのに。

やがてくる 悲しみの徒競走
玉入れ 玉わり リレーなど
バトンタッチの胸苦し
(リレーにえらばれたらどうしよう)

銀色夏生


「それが涙だと言うのなら」

それが涙だと言うのなら
なぜ君はそれを大事にする
それが悲しみだと言うのなら
なぜ両手を離してしまわないんだ

かたくかたくにぎりしめて
ずっとずっと守っているのは
それが必要だからだろう

君は後ろをふり返り
君はまわりをみわたして
ある考えにぴったりくると
知っていたものと油断する
油断してまた歩きはじめる

君は涙をおまじないのように持っていて
幸福のゆくえを
決めさせる
それが涙だと言うのなら

銀色夏生


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